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ベトナム旅行記その2 [旅行]

最初一つ前一つ後最後

2010年12月25日(土) 曇
 6時30分起床。バックアップとしてセットしていた腕時計のアラームが鳴らなかった。午前と午後を間違えていた。
 チェックイン時に朝食はどこで食べるのか確認するのを忘れていた。1階まで降りた時に上の方からナイフとフォークの音がするので、階段を上がると、そこがレストランだった。入り口でルームナンバーを軽くチェック。どこにでもあるようなバイキング方式。ベトナムはかつてフランスの支配を受けていた。だからフランスパンが軽くて美味しい。また全体的に料理の質が高いようだ。
 8時20分、ロビーの窓際の椅子で座って待っていると、黒のジャケット、青のマフラーを着た女性に日本語で声を掛けられた。ウェンディーツアーのウェンさんである。
 今日はハロン湾ツアーに参加する。私が頼んだウェンディーツアーをはじめだいたいのところは、ハノイからの一日ツアーで90ドルだ。ただしATPツアーという会社のみ49ドルという格安を提示している。私は安いのには訳があると考え、高い方にした。食事とか移動用のバスとかに差が出るに違いない。しかし現れたバスは古い小さなライトバンでがっくりした。後にATPツアーのバスを見るのだが、そちらの方が新しかった。
 先客は日本人2名。年の離れた夫婦か親子かわからないが、おばさんと20代の男だった。もう一人はベトナム人のこのツアー会社の研修生。なかなか可愛い女性である。
 バスはボーチミン廟を通過し市内中心部を走る。ウェンさんがいろいろ教えてくれる。
・ベトナム人の平均寿命は東南アジア最高で男性72歳、女性77歳
・軍人の給料はかつては安かったが最近は上がった
・ベトナム人はほとんど朝食を屋台のフォーなどで外食
・ベトナムの家屋は間口の狭い3階建てで1階は祖父母が住む
・フランス統治時代の影響でフランスパン、ワイン、アイスクリームが旨い
 8時40分、ウェンさんが「ここからは畑の一本道です」というが、実際には20分ごとに集落が現れた。ホン河を渡った。高架道路の脇では、ベトナム特有のすげ笠を被った女性がフランスパンを売っていて、それが等間隔で並んでいる。
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↑路上のパン屋
 ここは3車線道路で有料道路。ただベトナムの有料道路で不思議なのは料金所のあとしばらく高架道路が続いたかと思うと、すぐに脇に店が現れ、人が歩いていることである。普通は有料であるからには人が入れないようにすると思うのだが。
 やがて頃高架道路を分岐し一般道に入った。KibacoとかRang Dangといったブランドの工場が並んでいる。ウェンさんから説明があったと思うが忘れてしまった。
 ハロン湾に向かうツアーバスが抜きつ抜かれつ競争をしている。抜いたはずのクルマがまた現れたりして驚く。そのうちに左手に火力発電所が見える。そこからは牛が草をはむような風景が展開された。
 10時5分にABC STOPOVERで休憩。土産物店はABCと書いた建物の反対側にある。これ見よがしに子供が何人も刺繍をしている。立ち止まっていると店員が寄ってくるのですばやくかわす。値札はドル表示だが、あとから考えるとかなり高い。石の灯籠なんて買う人がいるのだろうか。
 このあたりは煉瓦工場が多い。ベトナムは地震がほとんどないので今でも煉瓦造りの建物が多い。
 30分も走ると、道端が黒く変色している。このあたりは石炭が採れるという。雨が降り始めた。今日は週末なので結婚式が多いという。結婚式のある家は家の前に20mぐらいの青い幕を張り、入り口に花飾りがある。おそらく幕の中で儀式をするのだろう。
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 並行している鉄道に列車が走っている。旧ソ連のような緑色の客車列車である。ウェイさんによると、ベトナムの鉄道は貨物が主で旅客は従だそうだ。しかし貨物列車は一度も見なかった。
TAT CA MUC DAN GIAU,NUOC MAHN,XA HOI CONG BANG,DAN CHU,VAN MINH
 上のように書かれた門をくぐると、左手に貿易大学が見え、右手にハロン湾が見えた。このあたりはエビの養殖をしているという。徐々にリゾート地区らしく、椰子の木が植えられたりして、小ぎれいになって12時にハロン湾クルーズの船着き場に到着した。
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 12時15分、”BAI THO'-28”と書かれた船に乗り込む。他のツアー客と相乗りで10数人いたはずですべて日本人だった。すぐに出航し、テーブルクロスが掛けられ、昼食の準備。
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 ちなみにハロン湾とは、ウィッキペティアには次のように書かれている。「ベトナム北部、トンキン湾北西部にある湾。漢字表記は下竜湾。クアンニン省のハロン市の南に位置し、カットバ島のほか大小3,000もの奇岩、島々が存在する。伝承では、中国がベトナムに侵攻してきた時、竜の親子が現れ敵を破り、口から吐き出した宝石が湾内の島々になったと伝えられている。 カットバ島以外の島は現在は無人だが、約7,000年前の新石器時代にはわずかに人が住んでいた。また、数世紀前までは海賊の隠れ家として利用され、また モンゴル軍の侵攻の際には軍事的に利用された。彫刻作品のような島々の景観は、太陽の位置によって輝きが変化し、雨や霧によってまた趣のある雰囲気を醸し出す。 地質学的には北は桂林から、南はニンビンまでの広大な石灰岩台地の一角である。石灰岩台地が沈降し、侵食作用が進んで、現在の姿となった。1994年にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録。」
 日本の瀞峡や青海島と同じようなものと理解するが、少し違うのかも知れない。
 出航して半時間後、テーブルに海老が置かれた。昼食はツアーの代金に含まれている。ただし飲み物は別で私はビール2本とコーヒーで5ドル徴収された。海老の次はアサリ、蟹、春巻き、イカ、キャベツ、魚(イサギのようだが。ウエイターは「サカナ」といった)、ライス、デザートという構成。同じテーブルを囲んだウェンディーのツアー客もビールを飲んだのでライスはほとんど残した。
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 この食事中に船は奇岩に近づいていく。乗客は食事を中断して、2階のオープンデッキに上がっていく。写真を撮り終えたら戻るを繰り返す。
 出航して1時間後、水上生活者の村に接岸する。水上生活とは筏の上で生活する人達で、学校や銀行もある。本職は漁業で生け簀には魚がいっぱいある。日本では沖縄あたりにいそうな魚である。カブトガニもいる。日本では岡山県にいる天然記念物だが、ここでは食用にされるらしい。意外と動きが速いのに驚かされる。研修生の女の子は「ワタシタベタコトアリマセン」とのこと。
 生け簀の上では果物を熱心に売っているが、買う人は皆無。それをバックに記念撮影する人がほとんど。10分ほどの滞在だった。
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 写真で振り返ってみると、この水上生活者のいるあたりが岩が迫っていて、迫力ある風景を展開しているといえるだろう。有名な闘鶏岩の真横を通過する。
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 私が参加しているハロン湾ツアーはほぼ4時間の行程で、これはハロン湾の島のほぼ4分の1を見ているに過ぎない。ほぼ全て見るツアーは10時間ほどかかり、これはハロン湾に宿泊しないと無理である。ハノイからの日帰り参加者はほぼ今参加しているコースであろう。

 14時、船はダウゴー島にひしめく船の間をこじ開けるように接岸した。この島にはティエンクン洞Dong Thien Cungという鍾乳洞がある。鍾乳洞の標準色は黄色だが、青や緑や紫の光を当てて幻想的な雰囲気にしている。観音様やマーライオン、乳房の形をした岩、シルエットがロミオとジュリエットになる岩、など多少こじつけといえなくもない。
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 40分後、船に戻る。帰路では食事は片付けられ、飲み物の精算。つづいてお土産の売り込み。
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 退屈したのでデッキにあがる。誰もいなかった。
 15時10分に出発した港に戻る。クルマに乗り込み、同じ道でハノイを目指す。
 16時47分、シートベルトの取り締まりに遭遇。3台捕まっていた。その直前、シートベルトを外そうとしていたウェイさんに運転手が忠告を促した。その直後の取り締まりだけに運転手は「予想が当たったらだろう」というような表情をしていた。
 その後しばらくしてドライブインに寄る。ここで休憩。ここでも土産販売員の攻勢に遭う。日本語のレイを掛けた薬販売員がかなりしつこかった。私はここでベトナムの醤油を買った。船でアサリを漬けて食べた醤油が思いの外美味しかったからである。ツアーの同行者と2本5ドルで共同購入。ただし1ドル以下の持ち合わせがなかったので、私は1本3ドルで買ったのと同じだ。ベトナムは世界第2位のコーヒーの産地であり、蓮茶で有名だ。コーヒーと蓮茶をお土産に買うつもりだったけど、ここに置いているのは見るからに高いので止めることにした。
 ここでウェイさんにツアー代金を支払った。予約だけで後払いだったのである。7000円と123000ドン支払った。
 17時20分に出発。ウェイさんに「あなたをどこで降ろしたらいいのでしょう」といわれたので、地図で探す。夕食が便利な場所がいい。暗くなっているので懐中電灯を貸してくれた。揺れる車内で細かい字を追ったので車酔いしそうになった。夕食はクワン・コム・フォーという大衆食堂にした。私は直接そこに指定せず、その近くにあるウェンディーツアーの事務所前で降ろしてくれと言った。
 18時40分、ツアーの同行者がウェイさんとともにシーフードレストランで降りた。
 研修生が前の席に移動してきた。最後のチャンス。しかし5分後に目的地に到着。メールアドレスぐらい交換するべきだった。
 狭い歩道を歩いてクワン・コム・フォーQuan Com Phoに着いた。間口の狭いベトナム特有の配置である。ここのメニューは英文と写真入りでわかりやすい。それは地球の歩き方に書いてあった。
Rice and Beef with black pepper
Fried chicken with stick rice rool
Chicken soup
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それとビールを頼んだ。かなり量が多くてstick rice roolを残したが味は悪くない。チキンスープは特に美味しかった。スープが2つ出てきたのは失敗だった。ビールではなく炭酸入りでない飲み物ならば平らげたかもしれない。しかし考えていたようなベトナム料理ではない。
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 20時22分にホテルに戻る。ホテルの近くにスーパーを発見したので行ってみる。そこには私のお気に入りのドイツのMERCIのチョコレートを売っていた。その横には日本の明治チョコレートを置いていた。要するにMERCIとMEIJIは同格だとわかった。ここでお土産を買ってしまおう。このチョコレートの他、蓮茶やインスタントコーヒーも買った。土産物店ではあり得ないような安さである。
 財布の中身を点検。インフレの進んだベトナムではコインはほとんど流通していない。
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 23時に寝る。明日は早い。

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