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セリーグ予告先発指名打者導入反対 [野球]

 長年読売ジャイアンツの人気にあぐらをかいていたセントラルリーグ。しかし近年はジャイアンツ戦の地上波放送も激減し、その放映権を当てにしての経営は難しくなっていた。ジャイアンツですらテレビ放送を前提とせず、集客に有利な休日のデーゲームを増やしているほどで、関西で絶大な人気がある阪神タイガースを除けば、どこも観客減に苦しんでいる。
 そこでセリーグはパリーグで採用されている予告先発と指名打者の導入の検討を始めたという。
 管理人は反対である。管理人は千葉ロッテマリーンズがファンであるから、同時にパリーグの球団も兄弟のように思っている。せっかくセリーグに嫌みを言われながらも、ここまで育て上げたこの制度をセリーグに真似されるのは面白くない。
 そうした個人的な感情論を除いても、2リーグ制を採用している以上、どこかに違いがあった方が、ファンとしては面白い。伝統ある球団の多いセントラルリーグは昔ながらのピッチャーが打席に入り、先発隠しのできる野球をし、パリーグは野球をより面白くする要素を加えたシステムを採用する。これでいいのではないだろうか。もしセリーグがこれを採用するなら交流戦に限定するべきだろう。指名打者を導入すると、確かに投手は先発完投が増えて、守れなくなった選手も戦力となる。しかし投手が打席に入らないことで、相手投手の投球を見て学習するという機会が奪われる。また一般に好投手は好打者であることが多いのに彼らの打撃を見ることができない。投手に代打に出す必要がないので、代打職人や投手の打順を替えるための守備要員などが出場機会を奪われることになる。
 だいたい、予告先発と指名打者を採用したところで人気が拡大して観客が増えるわけではあるまい。セリーグの問題点は、経営体力のあるジャイアンツ、タイガース、ドラゴンズの戦力が図抜けていて、他球団のファンが夢を持てないことにある。これを解消する大胆な策を提案したい。
 すなわち所属球団の入れ替えである。まずは福岡ソフトバンクホークスと広島東洋カープ、東京ヤクルトスワローズと埼玉西武ライオンズを入れ替えてみる。すなわち所属球団は次のようになる。

(第1案)
●セントラルリーグ
読売ジャイアンツ
阪神タイガース
中日ドラゴンズ
福岡ソフトバンクホークス
埼玉西武ライオンズ
横浜DeNAベイスターズ

●パシフィックリーグ
北海道日本ハムファイターズ
東北楽天ゴールデンイーグルス
千葉ロッテマリーンズ
東京ヤクルトスワローズ
オリックスバファローズ
広島東洋カープ

 もちろん各球団のファンの反発は承知の上である。現状の戦力を考えれば、パリーグに移籍するのはベイスターズよりもスワローズの方がいいのだが、東京をフランチャイズにする球団がジャイアンツとスワローズの2球団あるのを解消したいためである。
 しかし自分で書いておきながらおかしいのだが、このこの組み合わせでの球団移籍が実現するとは思えない。まず読売新聞を親会社とするジャイアンツがIT企業であるソフトバンクホークスの加入を認めるとは思えないし、同じ新聞社系の中日ドラゴンズも同様の考えだろう
 現在、パリーグはネット配信で全ての試合を観ることができる。これは新聞社とその系列放送局を抱える球団の多いセリーグでは実現できなかったであろう。ソフトバンクホークスにしても、読売新聞の顔色を伺うよりも、思い切ったことのやれるパリーグ残留を望むかもしれない。
 パリーグのもうひとつ親会社がIT企業である楽天イーグルスはセリーグ加入を望むかもしれない。もし現時点で球団を所有していなかったら、横浜球団を買収していた可能性はかなり高い。セリーグとパリーグではメディアの露出度が違う。楽天はもはや「楽天市場」だけではなく、楽天銀行や楽天edyを通じて金融業に乗り出そうとしている。ネットで流通しているお金を支配しようとしているのである。ソクトバンクから見ても楽天の存在は邪魔に見えるかもしれない。
 西武ライオンズはむしろセリーグ加盟は悲願だろう。フランチャイズの問題も発生しないし、平日の試合は観客減に悩んでいたという問題も解消される。ただライオンズは、長年の間、西鉄時代を通じてパリーグの雄として君臨してきていた。ファンの感情としてはパリーグに残ることを望む声も多いだろうし、球団首脳しても少なからずその考えだろう。
 広島カープとしてもパリーグ移籍は球団首脳としては思いもよらないかもしれない。しかしブログなどを拝見するとファンの中には現状のように優勝を夢見ることのできない状況を何とかしたいと思っている人は少なからずいるようだ。確かにタイガースとジャイアンツと対戦することで、3万人の観客の期待できる試合ができるのは魅力だが、せっかく選手を育ててもFA移籍され、戦力強化もままならない状況が続けば、結局ファンが離反することだろう。
 横浜DeNAはは失礼な言い方だが、この球団は黄金時代というものがなかったので、たまに勝つことを喜んでいるところがある。ファンの気質もそのようなのでなかなか強くならないのである。ただそういう球団が1球団あってもいいと思う。東京六大学の東京大学のような存在である。ただし東大は入るのがとても難しい大学だから他球団から敬意を払われている。とにかく与しやすいと思われるパリーグに移籍してまで優勝争いしたいとは考えていないのではないだろうか。しかし長年の低迷が響き現状を打破したいと思っているファンが多くなっているし、DeNAに親会社が替わり、何かと読売新聞に気を遣わないといけないセリーグよりも、ネット配信で提携関係のあるヤフーを系列にするソフトバンクホークスのいるパリーグ移籍を画作するかもしれない。
 ヤクルトスワローズもセリーグ残留を望むだろう。ジャイアンツと同じ東京をフランチャイズにするだけに、地元のスワローズのファンはもともと少なく、たびたびフランチャイズの移転が取りざたされている。新潟や静岡が今後の候補になるだろうが、移動が不便になるなど、問題点も多い。それに球団首脳が「ウチはビジター客で経営が成り立っています」と公言するほど他力本願な経営だ。日程など多少の不便があっても当面は使用料の安い神宮球場を本拠地にして、数多いジャイアンツファンや東京在住のタイガースファンを当てにして経営安定化させるのは決して誤りではない。
 こうしてあらためて考え直してみると、パリーグからセリーグに移籍してメリットからがあるのは楽天イーグルスと西武ライオンズ。セリーグからパリーグに移籍する可能性があるのは広島カープと横浜DeNAベイスターズとなる。したがって球団構成は次のようになる。

(第2案)
●セントラルリーグ
読売ジャイアンツ
阪神タイガース
中日ドラゴンズ
東京ヤクルトスワローズ
埼玉西武ライオンズ
東北楽天ゴールデンイーグルス

●パシフィックリーグ
北海道日本ハムファイターズ
千葉ロッテマリーンズ
横浜DeNAベイスターズ
オリックスバファローズ
広島東洋カープ
福岡ソフトバンクホークス

セリーグが東日本に、パリーグが西日本に偏重するが、スワローズが球場の使用条件や、地元の受け入れ体制が有利な条件となれば静岡移転が考えられるので、それが実現すればバランスがよくなる。横浜DeNAにしてもこうなれば移転の可能性がほぼなくなるので、長期契約ができるようになり、地元横浜に密着した経営ができ、魅力のある球場に設備更新が可能だろう。
 パリーグはずいぶん小粒になった印象だが、リーグの運営的にはソフトバンクホークスの存在は大きい。横浜や広島のファンも夢を追えるのではないだろうか。
 小手先的に予告先発や指名打者を採用するよりも、このように球団構成を根本的に改めるのも一考である。

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