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カウント「ボールが先」に統一 [野球]

 日本の野球の投球におけるストライクとボールの判定、いわゆるボールカウントが、ボールから先に統一されることになりました。野球発祥の地アメリカでは当初からそうであったし、国際ルールでもそうであった。何故か日本だけストライクを先にコールしていてそれが定着化していたために、改訂に踏み切れないでいましたが、WBCなどプロにおいても国際大会が増え、それに対する違和感をなくすために、2010年という区切りもあって決断したのでしょう。
 自分としては「カウント2-1」と聞いたら、実際はバッティングカウントなのに「2ストライク1ボールか。追い込まれたな」と思ってしまうし、「カウント3-1」と聞いたら、「えっ」と「そうかボールが先なんだ」と納得するでしょう。放送関係者や選手、監督そして審判といった現場もしばらくは混乱するでしょうが、慣れるしかないですよ。これは。
 ところで何故日本でストライクとボールのコールが逆になったのでしょう。管理人は次の3点の可能性が高いと思います。
1.守備重視の考えから投手に有利なストライクを先にした
2.コールが七五調になるため
3.カウント表示のバランスがいい


まず1について。野球の初期のルールは、21点先に取った方が勝ちというルールで、投手はアンダースローでしかも打者がコースを注文できたといいます。そのためアメリカでは今でも1点を守るよりも、取られた点を取り返すという考え方が強いです。日本に野球が導入された時は、今のルールに近いルールに変わっていて、武士道精神もあってか、最少得点を守るという考えが強くなりました。特に高校野球はトーナメントで行われるため、1点の重みが大きいために、そのような野球が身体にしみこんでいるのでしょう。日本がWBCを連覇できたのは、選手がアマチュア時代から1点を守る野球をたたき込まれているのも理由のひとつでしょう。つまり1点を守るその中心的存在である投手に有利なストライクを先にコールするようにしたというわけです。

2については、管理人の邪推です。ストライクを先にコールした方が語感がいいんです。
ノーストライク、ワンボール
ワンストライク、ワンボール
ワンストライク、ツーボール
ツーストライク、ツーボール
ツーストライク、スリーボール

スリーボール以外は、ストライクが七文字、ボールが五文字になるでしょう。歌舞伎や能の台詞は七五調が基本になっていることはご存知でしょう。白浪五人男の有名な台詞
しらざぁいって きかせやしょ
を思い出してください。
おそらく明治時代の日本人にとっては、現在の我々以上に七五調はしっくりしたのではないでしょうか。

3については一般的に日本の球場ではスコアボードにボールカウントが以下のように表示されます。

S○○ ←黄
B◎◎◎←緑
O●● ←赤

ボールを先にすると以下のようになります。
B◎◎◎←緑
S○○ ←黄
O●● ←赤
慣れの問題かもしれませんが、上から2個3個2個の方がバランスがいいですよね。カウントコールの変更に対応して、各球場では改修されることが発表されています。ちなみにカウントを色で表示されるのは日本独特で、アメリカでは数字で表示されます。日本では神宮球場のスコアボードが数字で表示されいましたが、2008年の改修で色灯に変わってしまいました。もっともカウントは大型スクリーンに表示され、甲子園のように実際にランプを点灯させているわけではありません。せっかくだから、ソフトウェアの変更だけで可能なのだし、コール変更を期に元の数字表示に戻してはどうかと個人的に思います。どうせならアメリカ風に

BALL 3 STRIKE 2 OUT 2

という感じで。


もうひとつカウントについてこぼれ話を。テレビの字幕のカウント表示ですが、NHKでは一貫して数字で表記されてました。70年代イメージとしてはこんな感じでした。表示がうまく行かないけど
+-------------------------+
|  7回ウラ            |
| 巨1-1神         |
|             |
|             |
|         SBO|
|         231|
+-------------------------+

ところが民放は何故かカウントは○で表しているのが多かったです。
+---------------------------+
| 7回ウラ              |
|G1-1T            |
|                        |
|                        |
|                        |
|         S●● |
|         B●●●|
|         O●● |
+---------------------------+

未だに「NHKは数字。民放は色灯」という傾向は続いています。単に慣習的にそうなっているだけだと思うし、統一する必要もありませんが、そういうところも注目してプロ野球観戦するのも楽しいではないでしょうか。ちなみに管理人は小学生の頃にこの違いに気づいていました。
現在の字幕は走者の有無や次の打者などが表示されるようになり、情報が豊富になりました。アメリカではカウントは次のように簡単に表示されるのが主流らしいです。
+---------------------------------+
|  7th             |
|NYY2-2BOS        |
|2-1 OUT2            |
|                 |
|                 |
|                |
|                |
+---------------------------------+

 日本独特の色灯表示は続けてほしいですね。神宮は別として。
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