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歴史能力検定日本史2級合格 [資格]

 先日、歴史能力検定日本史2級に合格した。ここではその体験記を書こうと思う。
・概略
 歴史能力検定とは高校の歴史教科書で有名な山川出版社・東京リーガルマインド・社会教育協会によって運営される任意団体、歴史能力検定協会が主催している検定試験で、日本史と世界史のそれぞれ5級から1級まである。2級は高等学校卒業程度とされ、これに合格すると、高等学校卒業程度認定試験の「日本史B」「世界史B」の受検が免除される。さらに日本史2級以上に合格した場合、通訳案内士試験の「日本歴史」の科目が免除される。すでに高校も大学も卒業している筆者にとって、高卒認定など必要ない。目指すは通訳案内士試験の免除だ。ちなみに通訳案内士になるには英検1級程度の語学力が必要である。筆者がそのようなレベルであるはずはなく、免除されてもそれを生かされることはないだろう。でもこれを機会にヤル気になるかもしれない。そのような淡い期待をもって受験を決意した。
・勉強法
 資格試験というものは、受験の申し込みをすれば、その気になって勉強を始めるものである。マラソン大会も同じで、とにかく申し込まないと、練習する気にならない。時に9月。申し込んだはいいが試験日は12月1日。まだはるかに先である。
 10月に基本情報処理試験を受けたので、勉強を始めたのは11月に入ってからである。
 実は筆者は高校時代日本史は得意中の得意科目であった。確か80点以下はとったことはないはずだ。もちろん歴史も好きで、NHKの大河ドラマなど好んで観ていた。ただし、それは30年も前の話であって、記憶力も衰えているし、テレビを見るより、ネットサーフィンの方が楽しくなって、最近の大河ドラマも全く観ていない。
 まずは歴史検定の過去問問題集を買って、本を開く。古代、上代、中世、近代、現代の大問5問から構成され、それぞれ長文を読ませて、設問に答えるのがパターンだ。基本的には4択問題だが、大問一門につきひとつは漢字で書く記述しき問題がある。記述式も選択式も配点は同じ2点で、50問が用意されている。合格点は難易度によって異なるが、おおむね60点だ。時間は50分だから、1問1分ぐらいで解答する必要がある。
 さっそく問題をやってみる。すっぴんの状態であった。50点から70点ぐらいの得点だ。現代は得意で80点を越えるが、大河ドラマで扱うことの少ない大和時代の古代や奈良・平安時代の上代は得点が低かった。
 それでも少し勉強すれば、合格が見えてくる手応えだ。繰り返して過去問を解き、90点以上出るようにした。ただ、過去問はあくまで傾向を読むためものもので、いくら過去問を全問正解しても、それと異なる問題が出ることから、合格点には達しないだろう。
 勉強法として最も有効だったのは歴史の漫画を読むことであった。近所の図書館にそれがあるので、休日は図書館に入り浸りで読みふけった。ただ図書館の本は欠番が多く、その本は本屋で立ち読みした。オッさんが本屋の小中学生対象コーナーで立ち読みする様はさぞ滑稽であったろうが、そんなのは気にしないことにした。
 他には家にあった百科事典を読んだ。家の百科事典は50音ではなくテーマ別なので、日本歴史を徹底して読み込んだ。より知識を深めたいところはウィッキペティアを活用した。
 一般にウェブや電子書籍は頭に入りにくく、勉強は書籍とノートと鉛筆を主力とすべきである。飽くまでもインターネットは補助としないと、うっかりネットサーフィンしてしまうと勉強にならなくなってしまう。
 いつでもどこでも勉強する為に、「山川日本史一問一答」というスマホアプリを購入した。600円という値段はアプリとしては高い。問題は4択で出され、正解率も表示される。問題数は多すぎるぐらいで、結局全部できなかった。電車の待ち時間や乗っている時間はこれをやり倒した。
 もっとも頭を痛めたのは、源氏と平氏と藤原氏の名前である。親の一字をとったりするので、同じような名前が多く、記憶を混乱させ、日本史が嫌いになる最たる原因であろう。先年大河ドラマ「平清盛」が視聴率が低迷したのは、画面が汚かったからでも、役者や脚本の力量が不足していたからでもなく、この時代の登場人物の名前がそれぞれよく似ていて視聴者が混乱したのが原因であろう。
 筆者もこれには悩まされ、ネットでいろいろ情報を集めた。一番有効だったのは源氏の祖、源経基の覚え方である。
源氏とくれば源氏パイ(サンリツ製のハート型のパイ)
index.jpg

パイはケーキ(ややこじつけ)

ケーキ=経基(音読みする)
 これで源氏の祖は確実に覚えられるようになった。あとは系図を辿っていって、それぞれの人物の逸話や業績をウェキペティアで頭にたたき込んでいった。
 戦国時代や幕末は大河ドラマで何回も取り上げられているので、新たに覚えるというよりも、忘れていることを思い出すという感じだった。
 明治以降昭和時代はは戦争ものの映画が好きだったので、これもそれほどの苦労はしなかった。
 要するに自分の場合、歴史に関心があったので、若干の難しさはあったものの、勉強そのものはむしろ楽しい作業であった。

・試験前日
試験の前日、高校時代の同窓会があり、なんと柄にもなく、酔いつぶれてしまった。久々に会う級友に気分が高揚し、調子に乗ってチャンポンで飲んだのがいけなかった。クルマで送ってもらい、這々の体でベッドに身体を横たえた。もちろん勉強などできず、二日酔いも確実である。

・試験当日
 試験は大阪行われた。会場は昔の梅田貨物駅の近くにある新梅田研修センターであった。
 幸い二日酔いは軽く、どうにか戦える状態だ。試験会場は約50名ぐらいで、学生から主婦まで様々だ。歴史の得意な人が力試しに来ているという感じだった。最近の「歴女ブーム」なのか女性が半数近くいた。
 試験開始。幸いなことに中世は南北朝時代がでていてあのややこしい源平氏藤原氏が出ていなかった。近代で「大日本帝国憲法の起草に関わった井上毅・○○○○○・金子堅太郎の○を漢字で書け」という問題は、おそらく難問に近いものであったが、偶然にも同窓会直前にやった勉強でその箇所を覚えていて、「伊東巳代治」と難なく解答できた。
 どうしてもわからない問題が2問あったが、どうやら合格点に達しているだろうと思われた。
 50分後試験が終了。すぐに解答が配られた。昼食をしながら、答え合わせ。自己採点は70点。合格を確信した。
・合格発表
 翌年1月24日、大きな封筒が郵送されて来た。中身は合格証書であった。得点は自己採点のとおり70点で、合格率は40%であった。
 どちらかというと楽に合格できたので、特に嬉しいというものではなかったが、何にせよ、資格が増えるいうのは嬉しいものである。
 歴史能力検定のウェブサイトには、日本史2級のレベルとして次のように定義している。
高校で歴史は得意科目であり、教科書の内容だけでは少し物足りなく感じている。または、歴史にはかなり詳しい方だと思う。

 歴史の好きな人は挑戦してみてはいかがでしょうか?
 この資格を生かすには通訳案内士を目指すしかないが、それは遙かに遠い道のりである。まるで日本から歩いて北極を挑むような難事に思われた。
rekishi.jpg


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コメント 4

sara

日本史 2級 羨ましい限りです。
先日受験しましたが受かってる気がしないです。
by sara (2014-12-04 22:58) 

umayado

saraさん、コメントありがとうございます。
 本文でも書きましたが、二日酔いの状態で合格できたのは、運も味方につけたからだと思います。
saraさんもきっと合格する日がくると思います。

by umayado (2014-12-08 00:14) 

しまなみ

この春小学校に入るむすめが、日本史マンガからはいった、歴史オタクです。オタクな両親の血がでてしまったか、と、悩んでます。世界史や地理に誘導してますが、間違って電車にオタク再発したり、園では社会復帰困難です。こうなりゃつきぬけろ、と、検定を検索して、こちらに伺いました。
厩戸の王子などむすめが聞いたら、ワケわからん歌を作りかねない素敵なペンネームですね。お見事です。
まあ、当然、五級の問題をゆっくりやり、高学年までブームがつづいて、漢字が書けるようになったら、サンキューや2級ですか。
それよりTOEICとかやって欲しい泣けど、英語で語る内容がなきゃ意味ない。英検一級はわかりませんが、TOEICは、過去問をひたすら辞書に書き込みしながら解いて、過去問のリスニングばっか暗唱しつつ、五回くらい連続して受けると、800点くらいにはすぐ行きます。私は945点になりました。訛りがあるので、完璧主義を捨てるのが早いです。
日本史がそんなにできる素晴らしいセンスがある大人なら、いけそうに思います。遠くないですよ。
ま、私はろくにしゃべれないし、書けないですが、そんな独学だけで、英検準一までは、同時にいけました。何も人生に役立ってないが、娘も、オタクを楽しみ、他人に示して生きていければな、と、思います。
by しまなみ (2015-02-01 23:29) 

umayado

しまなみさん、コメントありがとうございます。

そうですか。英検準1級目指してがんばります。まずは2級から。
ただ今はお金のかかる資格を優先的に取っておりまして、語学関係は来年以降に予定してます。気象予報士も取りたいしどうしようかな。3年後では脳味噌が退化していて単語を覚えられなくなっているかもしれませんw
by umayado (2015-02-06 23:08) 

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