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成都旅行記4 [旅行]

最初一つ前一つ後最後

第4日目 2011年8月15日(月) 晴
 6時30分起床。朝食を食べに下に降りると、部屋番票を忘れていることに気づいて戻る。しかし今度はカードキーをどこに置いたのか探さねばならなかった。それは財布の中にあった。7時20分の朝食。さすが月曜日で空いている。
 さて今日の予定は重慶まで往復する。目的は重慶観光というよりも高速鉄道に乗ることであった。もし切符が手に入らなければ郊外の都江堰に行くことにした。
 8時06分ホテルを出る。地下鉄で成都北站へ。エスカレータでは「新城快報」というフリーペーパーが配られている。
 售票庁に並ぶ。障害者優先窓口というのがあるが、どう見ても健常者が並んでいる。お構いなしである。看板には「為了服務人民」とか書かれているが、窓口の対応振りを並ぶ人の肩越しから見る限りそうとは思えなかった。9時00分発はもう手に入らず、11時42分発であった。しかもこれは成都東站始発である。幸い昨日間違って東站に行ったので場所の見当はついている。しかしそこに向かう2路バスの停留所の位置を、昨日あれほど苦労して発見したのに、ど忘れしていて、ものすごい遠回りをしてしまった。
 9時37分発の2路バスは連接バス。今日は座れなかった。前に座っている用務男客が成都東発重慶北行きの切符を持っている。しかも同じ列車だ。この男に付いていけば間違いない。
 バスは結局最後まで座れなかった。レンタル携帯電話に付いている英単語ゲームをやって時間を潰した。東站を新設したのはいいが、連絡が北站から1時間もかかるバスとは成都市民は気の毒である。客の約半分は北站から東站に向かう客だった。地下鉄2号線の開通が待たれる。10時28分に成都東駅に着いた。
 成都東駅は西南部で初めての現代化鉄道駅で2011年5月8日に供用開始された。駅前広場の下に地下鉄・路線バス・タクシーの乗り場がある。入口の手荷物検査は割り込みが多くて進まない。
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↑駅コンコース
 現代化鉄道駅。中国鉄道局はそう称している。なるほどまるで日本の駅のようだ。日本ではほぼ絶滅している給水機は背の高さに合わせて4つある。この水を水筒に入れて列車に乗る中国人が多い。レストランとマクドナルド、ケンタッキーは階上にある。1階には「上島珈琲」という喫茶店とコンビニがある。上島珈琲といっても日本のUCCと関係なさげなデザインだ。そのコンビニでかっぱえびせんと水を買った。
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↑水飲み場
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↑上島珈琲
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↑コンビニエンスストアー
 切符売り場は多くの中国の駅と違ってホームと同じ建屋にある。
 7番乗り場にすでに多くの人が待っている。改札はホームごとにある。11時20分改札が開いた。切符にQRコードがあって、自動改札機もあるのだが、ほとんど無視されているようだ。私の切符も山小屋型の入鋏された。
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↑列車を待つ人
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↑乗車券
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↑ホームの高速鉄道
 200km/h以上で走行する高速列車は動車組と呼ばれ、列車番号はDで始まる。CRHとも呼ばれている。8両編成を2つ連結した16両編成。北京で乗った和階長城号とよく似ている。JR九州のハイパーサルーンのように車両の中央に扉があり、貫通路には扉がない。
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↑高速電車和階号
 配置は2列+2列で指定されたのは8号車3番。座席の直後は中間車の運転室だ。進行右側の通路側。回転クロスシートだがボックスシートのようにされている。この一等座は117元。同席の人はカップ麺を食べたり、ケンタッキーフライドチキンを食べている。一等車の客に相応しい感じはしない。デッキに給湯器がある。中国の鉄道は湯が提供されるのが普通である。日本では冷水器が取り外されて久しい。
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 予定より1分早い11時42分に発車した。5分後に160km/h、7分後に200km/hに達した。外気温31度、内気温25℃と電光表示される。そういえば空港バスや峨眉山のバスも気温が表示されていた。中国人は気温に敏感なのだろうか。かつては日本の新幹線にビュッフェにスピードメータがあった。日本ではオタク向けとして嫌われるのか、近年では設置されなくなった。こうした情報は日本の新幹線でも表示してもらいたいものだ。
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 同席者はiPADを触ったり、中国鉄路文芸、旅遊地理、旅伴旅客などという中国鉄道のフリーペーパーを読んでいた。携帯電話の着信音が頻繁に鳴る。日本のようにマナーモードにしたり、デッキで会話するといった配慮がない。というか日本が特異なのである。そのうち日本もお構いなしになるのだろう。
 中国のティッシュペーパーはたばこの箱のような物に入っていて、とても使いにくそうだ。
 12時36分に停車。信号所の対向待ちだったようだ。6分後に発車した。高速鉄道は単線なのか。それは恐ろしい。信号が誤動作すれば正面衝突だ。
 13時21分合川で停まる。幾人か降り客がいたようだ。地球の歩き方の地図にはこの付近の線路はない。どうやら最近できた新線らしい。ここでも対向待ちで13時28分に発車した。
 13時39分、大規模な立体交差。高速鉄道か高速道路かわからないが、なお建設中である。日本に比べ橋脚が細すぎる気がする。
 定刻13時55分重慶着。出口は遊園地のように広くとられていてきっぷの回収はない。
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↑重慶着
 トイレの前にある売店の名前が「一人静岡(口巴)超市」。静岡茶のようにオレンジに緑の字の看板なので不思議な感じ。
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↑一人静岡(口巴)超市
 まずは駅前の売店で重慶の地図を買う。値段を知らず5元差し出すと釣りはなかった。地図の裏を見ると6元だった。儲けたがいいかげんな金銭感覚。
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↑重慶駅
 成都と違って晴れていて暑い。暑さのせいか空調の効いている地下道で座り込んでいる人が尋常でなく多い。おそらく低所得者だろうから安易にカメラを向けることは避けた。
 タクシー乗り場には長蛇の列だったので、少し離れたところで、14時29分に黄色いタクシーを拾った。何しろ16時30分に帰りの列車が出発するので、2時間ぐらいしか重慶に滞在できない。乗り物好きとしてはとりあえずモノレールに乗らねばならない。貴花園大橋の北側には両端に料金所のように配置された中国石油のガススタがあった。地図を示して貴花園駅まで乗った。運転手は駅が見えると「あそこだ」と指差し、14時38分、駅に入る道の近くの路肩に止めた。
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↑タクシーはここで停まった
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↑貴花園駅
 駅は街路樹を抜けるとすぐだった。改札口に向かって歩くと、保安検査を促された。自動券売機はなく、窓口で買う。近い方の終点「較場口」まで買う。簡体字なので手帳に書いて買った。切符は成都地下鉄と同じでICカードである。14時48分にモノレールはやってきた。防護柵に近づくと向こうのホームにいる駅員に注意された。待っている乗客は南米人であろう。
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↑モノレールのホーム
 モノレールからの街の眺めを期待していたが、すぐに地下に潜ってしまった。14時56分、終点の較場口に着いた。ここでも地下道に座り込んでいる人が多い。
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↑奥に座り込んでいる人がいます
 見どころなどわからず適当に歩いた。鉑藍地にあるきれいな免税品店がある。地下にはマクドナルドとステーキハウスがある。平日の昼間、人影はまばらである。
 歩いても歩いても殺風景だ。地下鉄の七星崗駅があった。歩道橋から動画撮影。重慶らしい風景ではない。帰国後考えれば、解放碑の方面に歩くべきであった。
 由緒ありそうな城跡があった。上から石を投げ下から攻撃しようとしている銅像があった。碑をみると「通先門賦」とある。中国語が読めないのでわからない。地図を見ても何も書いていない。市婦幼保健院は人出が多かった。
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↑ここは何処
 もう15時30分である。もう帰らないといけない。タクシーは頻繁に走っている。空車の札もあるのにタクシーは止まってくれない。走る先にいい客がいるのだろうか。
 けしからんことに若い女が手を上げると停まるのである。
 観念して民生路にある国美電器の近くのタクシー乗り場に並ぶ。すでに10人以上並んでいる。もう時間は16時10分。ようやくタクシーに乗れたのは16時21分。中国の鉄道は15分前に改札しないと乗れない決まりだ。これで乗り遅れは確実になった。中国の鉄道きっぷは乗り遅れたら払い戻しも変更もできず紙屑となる。
 16時36分重慶北駅に着いた。列車はすでに出ている。駅前に聞いたことのある歌が流れている。それはクールファイブの「長崎は今日も雨だった」。歌は中国語だったような気がする。
 まずはきっぷを買わないといけない。早く買わないと、満席になってしまう。時刻表は電光掲示板にしか表示されず、すぐにスクロールしてしまう。必死にメモする。18時18分発の成都行を確保した。変化を求めて2等座にする。一等は117元、2等は98元である。そんなに変わらない。窓口氏は何か言った。理解できなかった。後ろの客が示したのは身分証明書であった。私は外国人なのでパスポートとなる。パスポートの数字のみ入力される買ったきっぷの月日、行き先などの情報は窓口横のディスプレイに表示されるのでわかりやすい。これは日本より進んでいる。
 さて腹ごしらえだ。中華のファーストフードは漢字が読めないのでやめて、無難なマクドナルドにした。混雑していて偶然空いたベンチに辛うじて座れた。23元。
 保安検査で乗車券のチェック。中にある改札口から入ろうとしたら係員が「あっちだ」と右手を指差した。「あっち」の近くの電光表示には18:18発成都とある。
 出口に近い端の方に入口がありすでに人が集まっている。その入口近くにあるトイレを利用。子供が小便を終わったあと水洗ボタンを押すと、水漏れして、彼の服はずぶ濡れになった。便器と水洗ボタンの間のパイプが外れていたのである。
 売店でジュースとミネラルウォーターを買う。ジュースはその場で飲んだ。本来ならホテルのミネラルウォーターを持ってくればいいのだが、忘れたのである。ジュースは5元、ミネラルウォーターは2元であった。
 成都でもそうだが重慶でも男性はシャツを胸までまくり上げて腹を丸出しにしている人が多い。正直言って格好悪い。女性も背中をぱっくり開いたスリーブレスを着ている。要するにそれだけ暑いのである。
 18時02分に改札開始。
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↑成都行を待つ人
 指定されたのは15号車32番。2等車は3+2列で、貫通路の幅確保のため端部のみ2+2になっている。その端部の右進行方向逆に座った。前の男にいきなり声を掛けられた。「没听憧」と言ったが通じなかった。1等との違いは座席の幅の他にリクライニングしないのと肘掛けがない。
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↑2等座
 18時18分に定刻発車。まもなく川の向こうに重慶市街地が見えた。車内から撮った写真は何故か気に入っている。あまりにも短い滞在時間だったが、さらば重慶。
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↑さらば重慶
 中国の農村の家屋は屋根がコンクリむき出しなのが多い。貧しさを感じさせる。座席はほぼ満席。1000万人都市を結ぶ線なのに1時間に1本では少なすぎる。3本は必要だろう。日本は東京-大阪間で1時間に8本である。
 20時00分ようやく外が暗くなった。ゴミ集めの女性が徘徊し、キャビンアテンダントのような美人の車掌がいる。検札にきたが私のはチェックしなかった。車掌の左袖の記章は菱形でやたらと大きい。
 携帯電話はあちこちで鳴る。中国語の「もしもし」は「ウェイ」で、漢字で書くと(口畏)となる。
 はす向かいの母親は「てんしのおまもりAKIBA NORIYUKI」と日本語の書いたポリ袋を持っている。
 20時16分成都北駅着。定刻より2分早い。20時29分に地下鉄に乗って天府広場へ。広場は明るく人出も多い。
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↑夜の天府広場
 ホテルに戻る前に、買い物をする。イトーヨーカドーは日本の価格ほぼそのままだ。無印良品などは日本の価格がそのまま貼られている。200円だとすれば、だいたい20元で売られている。割高である。客も少ないし、買っている人も少ない。
 JEANSWESTという店でシャツを2枚買う。一枚160元で実はそれほど安くない。それでもこの地域で一番安いらしく客が一番多かった。
 その近くのビル2階にある日式焼肉バイキング店に入る。しかし奥の方に入っても店員は無視していた。その隣にある韓国焼肉店も店員は何し来たという感じだったので撤退。あとから考えると閉店時間が近づいていたのかもしれない。
 21時57分ホテルに戻る。雨が降り始めた。
 重慶でハンバンガーを食べたのは4時間前で既に空腹。ルームサービスを頼むことにした。欧米日のホテルでは高くて手が出ないルームサービスも中国では手頃だ。スーパーで買った青島ビールを冷蔵庫で冷やして、風呂に入る。22時20分、3番にダイヤルしてサンドイッチを頼む。
 20分後に女性が持ってきた。サービス料15%を含む69元であった。小銭を処理したくて細かいお金で払ったが嫌な顔はされなかった。
 さすがホテルのサンドイッチだけあってボリュームがあって美味しかった。ルームサービスも悪くない。
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↑ルームサービスのサンドイッチ
 明日の飛行機のオンラインチェックインをしようとしたら、個人情報が漏れる可能性がありますとメッセージが出た。中国では検閲があるのでSSL利用に制限があるのかもしれない。
 0時30分頃寝る。
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