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二千円札を普及させよう [政治・経済]

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 西暦2000年、当時の小渕政権から「二千円紙幣を発行する」と突然発表された。大方の国民には寝耳に水であった。近年何事も機密保持が十分でない日本政府の政策だが、こんなつまらないことはそうではないらしかった。西暦2000年に2000円という洒落で思いついたとしか思えない、この新紙幣は、国民の要求されたものではないだけに、総スカンを食って、今日まで全く普及せずにここに至っている。
 二千円札の下の方に「大蔵省印刷局製造」とあるが、今やその組織は財務省印刷局を経て、国立印刷局となっている。つまりそのころから全く製造されていないことを意味する。
 二千円札が普及しなかった要因としては、自動券売機等が対応していない、2という馴染みにくい単位の他に、紙幣の長さが不適切であったことが挙げられる。日本の紙幣は76×150mmの千円札を基準にすると、五千円札は5mm長く、一万円札は10mm長い。目の不自由な人はこれを利用して紙幣の識別をしていた。全ての額面が同じサイズであるアメリカドルに比べて良心的な設計といえるだろう。
 ところが二千円札は千円札より4mm長くしていた。これでは五千円札と1mmしか違わず、紙幣の識別に支障が生じてしまった。五千円と二千円では大違いである。額面単位を基準にするなら、2mm若しくは3mmにするべきなのに、そのことに気がつかないのは、国民の目線で政治をしていないなによりの証拠である。管理人は二千円札が普及しなかった最大の理由は日銀の担当者の失態を覆い隠すためではないかと思っている。
 その後、2004年に一万円、五千円、千円紙幣の図柄変更が行われ、樋口一葉の五千円札は従来より1mm伸ばし、二千円札との差は2mmとなったが、新渡戸稲造の五千円札の完全回収は行われておらず、結果として、二千円札の普及は進まないままだ。
 これほど普及していない二千円札ならば、全て回収して、図柄変更した上で、長さを千円札より3mm長くした方がいいように思うが、混乱に拍車をかけるだけだろう。
 このように問題点のある二千円札ではあるが、管理人はもっと普及するべきだと考えるのだ。かつては二千円札は銀行の窓口に行かないと手に入らなかったが、最近ではATM横にある両替機で簡単に入手できるようなった。これは平日しか稼働していないのが難点だが、稼働している時には一万円札を二千円札5枚に両替するようにしている。
 このようにして常に財布に二千円札が入っている状態にして、どのような時にこれを使って払っているのか思い出してみる。まずは散髪。二千円札2枚で支払った。専門的な単行本は1600円ぐらいのなので、二千円札の支払いがスマート。管理人はあまり利用しないが、タクシーの運賃支払いは間違いなく重宝するはずだ。今や日本のタクシーはどこに行くにしても千円では行けない。大体は1600円とか2100円とかになることが多い。銀行のATMにしても紙幣での支払いは1万円札と千円札に限られるが、これに二千円札が加われば、紙幣の補給頻度も低下できるはずだ。小売店も積極的に二千円札をお釣りに出すようにしなければならない。例えば8000円の商品を売る場合、「1万円札をお支払いの場合二千円札でお釣りをお支払いします」と広告を打つのはどうだろう。もちろんそれを嫌う人もあるだろうから、小さく「ご希望で千円札でもお支払いします」と書いておく必要がある。
 今後治安が悪化する可能性が高い日本の将来を考えれば、偽造の危険性を孕む1万円札のような高額紙幣を発行するのは得策ではないかもしれない。そうなれば、五千円札を最高額にして、二千円札、千円札にして、あとはクレジットカードか電子マネーにする方がいいと管理人は思う。


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2

はじめまして。
当方二千円札の普及に努力している者です。
好記事掲載ありがとうございます。
お礼に貴ブログをリンクさせていただきます。

残念なことに二千円札での受け取りを
事実上拒否するタクシーの運転手はいます。
釣銭で二千円札をもらうのを断固拒否している
方々も存在しています。

日本人の紙幣に対しての感覚の意識改革が
必要と痛切に感じます。
よろしくお願いします。

by (2012-01-29 10:30) 

厩戸王子

>2さんコメント及びリンクありがとうございます。

そうなんですか。二千円札の受け取りを拒否するタクシーの運転手がいるのですか。実際私自身、タクシーで2千円を使ったことがないので、どんな反応をするのか知らなかったです。貴重な情報ありがとうございます。

お互い二千円札普及に努めていきましょう。
by 厩戸王子 (2012-01-31 21:46) 

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