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プレーオフ改正私案 [野球]

 来シーズンのプレーオフに関して議論が始まっています。今年も去年に続きレギュラーシーズン2位のチームがプレーオフを制し、2年連続して1位だったホークスが涙を飲みました。最後の5試合で勝ち越せば優勝するこの制度は長期1シーズンを戦う意味がない、プレーオフは廃止せよ、と特に保守派はそのように主張しています。
 筆者はプレーオフ制度を存続するべきだと思います。第一の理由は、消化試合を減らすことよりも、短期決戦において必要な気力の満ちたプレーが、選手の技量を著しく向上させるからです。今年の千葉ロッテマリーンズなどはこの好例でしょう。さらに今後はワールドカップなど国際試合に対応していかなくてはなりません。これらはことごとく短期決戦であり、日本シリーズ以外にこうした真剣勝負の短期決戦の機会を増やしておかなくてはなりません。オリンピックで日本代表が金メダルに届かないのは、選手に短期決戦の経験が不足していたからではないでしょうか。
 プレーオフは存続でいいとしても、レギュラーシーズンの上位球団の優位性は確保する必要があります。容易に下位球団が優勝できるようにすると、それこそレギュラーシーズンを戦う意味がないし、プレーオフに備えて戦力を温存し、結果として無気力なプレーを見せられることになるからです。 そこでプレーオフ制度を以下のように見直しを提案したいと思います。

[1]勝率5割以上を確保しなければ、プレーオフに参加できない。したがって
   2位3位チームが勝率5割以下の場合、プレーオフは開催せず、1位チーム
   の優勝が決まる。

[2]2位チームには1勝のアドバンテージを与え、3位チームと3勝先勝の
   第1ステージを行う。3位チームが勝率5割以下の場合、2位チームの
   不戦勝となる。

[3]1位チームには1勝のアドバンテージを与え、第1ステージの勝者と3勝
   先勝の第2ステージを行う。

[4]第1ステージは2位チームの本拠地で第2ステージは1位チームの本拠地で
   開催する。

[5]引き分けは現状と同様、上位チームが有利となるように取り計らう。

[6]同率1位で2チームが並んだ場合、3勝先勝のプレーオフを行う。開催球
   場は第1戦2戦が前年下位チーム本拠地、第3戦4戦5戦が前年上位チー
   ム本拠地とする。

[7]同率2位で2チームが並んだ場合、2勝先勝のプレーオフを行う。開催球
   場は第1戦前年下位チーム本拠地、第2戦3戦が前年上位チーム本拠地と
   する。

[8]同率3位で2チームが並んだ場合、1戦のみ3位決定戦を行う。開催球場
   は中立地で、主催開催者はリーグ連盟とする。

 まず[1]で勝率5割以下のチームのプレーオフに参加できなくすることにより、極端な実力差のあるチームを排除し、レギュラーシーズンの手抜きを防止します。次に[2][3]で上位チームにゲーム差にかかわらず、1勝のアドバンテージを与えることにより、上位チームに明確な優位性を持たせるとともに、下位チームに不利な条件を課します。これで3位チームが優勝するには6勝、2位チームは5勝、1位チームは2勝となり、1位チームはかなり有利な条件で戦うことができます。具体的に3位チームが優勝まで上り詰めるには4連戦を3勝、間をおかずに再び4連戦を3勝する必要があり、上位チームにこのペースで勝つには相当の実力を備えていないと難しいでしょう。
 もうひとつ解決しなければならない問題は、1位で通過したチームは、第1ステージが終了するまで待たされることです。筆者の提案では第1ステージが4日間と1日伸びてしまいます。この対策としては、2位3位のチームがレギュラーシーズン終了してから2日後に、プレーオフ第1ステージを実施します。場合によっては全ての試合が平日に開催する可能性があります。第2ステージについては必ず土日を挟むように日程調整します。レギュラーシーズンの消化が悪ければ、第1ステージはダブルヘッダーになることも考慮していいでしょう。興業面でも1位チームを優先するわけです。
 ソフトバンクホークスは1位2位3位チームが互いに2戦ずつ4試合戦う巴戦によるプレーオフを提案しています。しかしこの場合3位チームが序盤で連敗すると、残り試合が消化試合となってしまい著しく興を削ぐ可能性があります。
 また、プロ野球選手会はレギュラーシーズンの1位チームを優勝と認め、プレーオフは日本シリーズへの出場権を決定する試合とするよう要望しています。セリーグが再来年に実施しようとしているプレーオフはこの方向で進んでいます。長期シーズンで勝つことの難しさとそれを制したときの喜びを知る選手からすれば、数試合の短期決戦でシーズンの結果が覆ってしまう現状の制度に不満を感じるのは理解できます。けれども、長期シーズンでも短期決戦でも結果を出せるチームを年間王者とする方が、筆者は理にかなっていると思います。アメリカのメジャーリーグは地区優勝チームがプレーオフに進出するが、勝率5割以下でもリーグ優勝する可能性があります。如何にチーム数が多いとはいえ、アメリカでは長期シーズンの価値はすでに少し暴落しているといえるでしょう。日本でもプレーオフ制度が定着すれば、アメリカではすでにそうであるように、レギュラーシーズンはプレーオフ進出するための戦いと位置付けられるでしょう。6球団の半分にプレーオフ出場権は多いとはいえ、私案のような条件を付ければ、1位通過が有利なので、より上位を目指そうとするので、レギュラーシーズンも白熱するはずです。


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