2011年プロ野球順位予想

　東日本大震災で遅れていたプロ野球がいよいよ開幕する。統一球の採用、セパ審判の統合といったところが今年の目玉であったが、開幕が遅れたために、日本シリーズが12月にずれ込む可能性があるという。さらに4月中は関東で夜間試合なし、3時間半を越えて新たなイニングに入らない、イーグルスは4月中有は仙台の球場が使えない、さらに電力事情が悪くなれば夏場でデーゲームの可能性があるなど、新たなる事態を迎えた。しかし開幕が遅れたために、怪我人が間に合うという利点もある。
　大事な序盤をデーゲームで戦う関東の球団はいささか不利な状態といえよう。デーゲームが続くと体力を消耗し、打者優位となる。投手力が頼みの球団は脱落するだろう。また統一球は飛距離がでないと評判だ。長距離砲を並べた球団は不利で、むしろつなぎの野球が有利となろう。

●パリーグの予想
　戦力がもっとも充実しているのはソフトバンクホークスであろう。和田、杉内の両左腕が安定しており、抑えの馬原も盤石。救援陣は人が溢れているので摂津を先発に持ってきた。最大で３時間半の試合時間だから、先発は早い目に降板し、リリーフに託すことだろう。そうするとホークスのようなチームは有利だ。野手も弱かった捕手にライオンズから細川、右のアベレージヒッターとしてベイスターズより内川、パワーヒッターとしてバファローズよりカブレラを獲得した。川崎、田村が昨年並みの数字を残すならば、小久保、松中のタイトルホルダーを予備戦力にできる充実ぶりだ。昨年優勝したとはいえ、短期決戦で敗れた秋山監督。あまり策のない印象だが、凡庸な監督で長期シーズンを制するほどプロは甘くはない。大本命の優勝候補といえるだろう。
　涌井と岸の2本柱のいる西武ライオンズは攻撃力も長距離砲あり機動力ありで、戦力は充実している。昨年は終盤に救援陣が破綻して優勝を逃してしまった。それをカバーできればホークスと競り合うことだろう。
　日本ハムファイターズはエースのダルビッシュの好調ぶりが著しい。キャンプオープン戦を見る限り、防御率1点台はもちろん20勝も可能なように思える。アノ投手にない勲章、最多勝を獲って、メジャー入りを目指したい。攻撃力はつなぎの野球で、誰かが調子が悪くなると得点力が低下するジレンマに陥り、昨年は追い上げたものの4位に終わった。稲葉の調子落ち、ムードメーカーの森本の不在が気になるが、不思議にどうにかなってしまうのがこのチームの特長だ。黄金ルーキー斉藤祐の存在もメディア露出度を高める。
　3位から日本シリーズを制した千葉ロッテマリーンズはリードオフマンの西岡、抑えの小林宏之の穴が埋まらないまま開幕を迎えることになった。エースの成瀬は計算できるものの、それ以外は全く未知数。昨年前半を支えた荻野が年中活躍して、新人の伊志嶺が台頭し、ひ弱な救援陣と先発をカバーできないとないとＡクラスは苦しいだろう。
　闘将星野監督の就任、元メジャーリーガーの松井稼、岩村の加入、さらに東日本大震災の影響が甚大で同情票も集まる楽天イーグルス。先発こそ岩隈、田中が充実しているが、如何せん救援陣が貧弱。打線も頼りになる長距離砲はベテランの山崎という有様。仮に3位滑り込んだとして、12月の夜に試合ができるほど仙台の気候は温暖ではない。NPBとしては一番勝ち進んで欲しくない球団だろう。
　オリックスバファローズは中途半端なユニフォーム変更がチームの士気を大きく下げるだろう。ただ戦力的にはＴ－岡田など将来楽しみな選手が数多くおり、岡田監督としては目先の勝利に拘らない方が得策であろう。


１福岡ソフトバンクホークス
２埼玉西武ライオンズ
３北海道日本ハムファイターズ
４千葉ロッテマリーンズ
５東北楽天ゴールデンイーグルス
５オリックスバファローズ

■セリーグの予想

セントラルリーグは阪神タイガースの充実ぶりが目に付く。震災の影響の少なかった関西を本拠地にしており、投打とも昨年に近い成績をあげればクライマックスは楽勝だろう。中日ドラゴンズは監督のおもしろくない野球で同じくクライマックス圏内。読売ジャイアンツは開幕を巡っていろいろ問題を起こし、士気が下がっており、もっとも震災と統一球の影響を受ける球団となる。ただ昨年の4位以下の球団とは戦力が違いすぎるので何とか3位は確保しそう。スワローズ、カープ、ベイスターズの順位は戦力、監督の力量から、昨年と同じ順位となる確率が高い。

１阪神タイガース
２中日ドラゴンズ
３読売ジャイアンツ
４東京ヤクルトスワローズ
５広島東洋カープ
６横浜ベイスターズ

　管理人はマリーンズのファンにもかかわらず、昨年最下位と予想し、結果は３位で日本シリーズまで制してしまった。けど今年はちょっと優勝に絡むのは難しいと思う。もちろん精一杯、勝つと信じて応援しますよ。