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大型二種免許取得記~前篇~ [資格]

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 10数年前のとある日、乗客が筆者一人のホテルの送迎バスに乗ったとき、Mr.オクレに似た運転手が突然このように話しかけた。
クルマは大きければ大きいほど運転しやすいんです」。
「そんなアホな」と思った。クルマは大きければ取り回しがしにくいに決まっているではないか。筆者はそのように応えると、彼は否定した。昔のことなのでどういう理由で否定したのか忘れたが、とにかく否定した。それ以来、筆者はその言葉が忘れられず、時を過ごした。
 筆者は前年に普通二種免許を取得し、中型免許を8トン限定解除をした。このときの顛末は既に書いたとおりである。
中型限定解除合格記
普通2種免許取得記

中型トラックは意外に運転しやすく、本当にあの運転手のいう通りかもしれない。そう思った。そうであれば、大型免許を取りたい。どうせなら、既に普通二種免許を持っているのだから、大型二種免許を狙おう。実は普通二種免許はAT限定で、運転代行業をするにはちょっと残念な資格となっていた。大型免許はAT限定はないから、大型二種を取れば、AT限定も自動的に解除される。
 大型二種免許は盆休み利用の合宿免許とした。教習所は徳島県の鳴門自動車教習所。ここは前年の普通二種免許でお世話になった。とりわけこの教習所の指導や宿舎の設備がよかったわけではないのに、同じところにしたのは、周辺の道路事情がよくわかっているからである。大型二種は路上教習がある。そのとき土地勘があればコースを覚えやすいし、その分運転に余裕が生まれるだろう。合宿免許の場合、場内教習は一日2時限、路上教習は3時限進む。中型免許を持っている筆者は、場内は最短10時限、路上は9時限だから、卒業検定を含めて最短9日間で取得可能だ。しかも普通2種を持っているので学科はなし。教習料金は約22万円。これには3度の食事と、10回の補習料金、2日間の延泊費用が含まれる。
 普通二種免許の時と同様、「合宿免許ワールド」に申し込んだ。
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 ただよく考えてみると、大変な無駄使いのような気がしてきた。仮に免許を取ったとしても、乗務未経験で50歳前の男を雇ってくれるバス会社があるとは思えない。タクシーや運転代行のできる普通2種免許で十分といえた。でも大きなクルマを動かしたい。そして例の運転手のクルマは大きい方が運転しやすいというあの言葉が後押しになって、免許取得を目指す気持ちになったのである。

 第1日/2014年8月7日
 さて免許の合宿教習は鳴門で行われる。和歌山から鳴門に行くには、南海フェリーに乗るのが最短距離だ。前年に普通二種を取りに行ったときには、家から自転車に乗ってそのままフェリーに乗って、さらに1時間ほど自転車を走らせて鳴門に向かった。これだと片道2700円で行ける。ただしクルマを乗せると話しは違う。筆者の愛車フィットは4m未満とはいえ7800円に跳ね上がる。これにわずかとはいえガソリン代が必要だ。あとは神戸淡路鳴門自動車道を経由するルートがある。距離的には逆Uの字を描く大回りとなるが、自動車は船より高速で港の待ち時間もない。走行時間は約3時間とフェリーよりわずかに速い。高速道路の料金は7250円と高いがETC割引があって4110円となる。走行距離は約200kmだからおよそのガソリン代2000円を加えると、フェリーよりもわずかに安くなる。ただし神戸付近の渋滞でイライラするのと、自分が運転しなければならないので疲労してしまうのが難点だ。
 今回は自動車で行くことにした。合宿の宿舎はホテルではないので、洗濯は自分でしなければならないし、タオルや寝間着が備えられているわけではないから、こちらで用意しなければならない。9泊10日と荷物が多いことも決め手になった。
 この日と次の日は会社に有給休暇を申請した。筆者の旅行好きは社内で知られているので、周りから「どこ(国)に行くの?」と聞かれ、「バスの免許を取りに行く」と答えると、あきれる人もいれば、激励してくれる人もいれば、何の反応もしない人もいた。
 阪和道、阪神高速湾岸線、神明道路、神戸淡路鳴門自動車道を走る。途中、摩耶から月見山の間で渋滞していて、間に合わないのではと焦ったが、淡路島内はガラガラで遅れを取り戻した。
 集合時刻11時の30分前には鳴門自動車教習所に着いた。前年に来たところなので、懐かしいというよりも、今年も来たかという感慨にふけった。
 まずは深視力検査とカリキュラムの説明。最短で9日後の8月15日に卒業となる。前回の普通二種の卒業検定では一回落ちたので、今回もそうなるだろうと思い、17日の日曜日には卒業検定を突破し、歓喜の凱旋をあげることを予想した。
 次に宿舎に向かった。前年もここに来ていたので、管理人による説明は一切省略された。部屋も前年と同じであった。
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↑去年と同じ部屋
 適性検査のあと、早速教習が始まった。まずはバスのドアの開け方。旅客用の前扉から乗り込むわけだが、エアが残っている場合はスイッチを入れればドアが開く。そうでないときは、手で押せば開く。セキュリティ性はきわめて低い。次に点検の仕方。タイヤに石が挟まっていないかチェック。後輪はダブルタイヤなのでパンクしているかどうか見にくいが、きっちりチェックしないと致命的だと説明された。エンジンルームの簡単な説明。バスはブレーキとドア開閉に圧縮空気を使うのでコンプレッサーを備えている。この点検はこの初回で教えられただけで、その後は省略となった。
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↑教習用のバス
 緊張の1コマ目。まずは教官が手本を見せてくれる。外周内周を右回り左回り、路側停止。さすがに慣れたものである。続いて筆者の運転。こんな大きいクルマを運転するのは無論初めてである。アクセルをどれだけ踏んだら動くのかわからないし、ブレーキを普通車のつもりで踏めば急ブレーキだ。変速機はフィンガーシフトである。これは変速レバーの動きを電気信号に変えて、圧縮空気でギアを動かす仕組みである。非常に軽いがしばらく保持しないとニュートラルに戻ってしまう。これがない頃は運転席から後部のエンジンまで長いロットで変速操作していて非常に力のいるものだった。パーキングブレーキはエア式ではなく機械式だった。この方が坂道発進はしやすいだろう。とにかく初回は動かすだけで精一杯だった。
 連チャンで2コマ目。さっきに加えてS字と坂道発進と目標停止が加わる。目標停止はバスの後部ドアに合わせて停めることである。坂道発進は思ったよりも簡単だ。ディーゼルエンジンはパワーがあるので、余程下手をしないとエンストはしない。
 テレビを見る。地元の朝ローカルテレビなのか鳴門テレビというのがある。鳴門1中と鳴門2中のバスケットボールの試合を中継している。カメラは1台のみで、アナウンスや解説もない。地元の人しかわからない番組だが、ローカルテレビ番組の未来の方向性としてはおもしろいのではないか。

 第2日/2014年8月8日
 台風が近づいているのに晴れている。
 9時より3コマ目。課題としては隘路と鋭角が加わった。隘路は中型トラックで割と得意にしていた。しかし鋭角はかなり悩んだ。一番戸惑うのは、バスの運転席は前輪よりも前にあるので、コースを完全にはみ出さないと回れないことだ。
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↑隘路コース
 11時より4コマ目。坂道発進、左鋭角が上手くできなかった。というより車体感覚がつかめていない。左折も脱輪することが多い。左後ろの脱輪を避けようとすると、右前輪がセンターラインを踏んでしまう。これは右側通行と判定され検定では中止となる。教官から「このままでは危ないですよ」という趣旨のことをやんわりといわれた。
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↑鋭角コース

 第3日/8月9日
 台風は現在種子島。時間によっては雨が強くなってきた。
 9時に5コマ目。左折は上手くいったが、変速がすんなりいかなくなった。鋭角はどうしても上手くいかない。タイヤをギリギリまで路縁に寄せるあまり脱輪させてしまう。切り返し1回で進むのは無理だ。2回を前提にこの関門を突破することにした。
 次の教習予定は15時からであったが、台風が近づいているので前倒しになるとのことで所内で待機した。合宿生はこんな時に優先される。割を食うのは地元の教習生で、予約した時間に乗れなくなったりする。だから教習所によっては合宿生と地元生と軋轢を生むことがあるという。
 次の教習は12時に指定された。望むところだ。6コマ目は雨の中行われた。さっきとあまり進歩してない。
 この状況を何とかしたいので、本屋へ大型免許の本を買いに行く。残念ながらトラックを対象にした大型1種しかなかった。仕方がないのでそれを買った。結果的にはその本はあまり役に立たなかった。
 それよりもネットで検索した大型2種合格体験記の方が役に立った。だが、だいたいの人はあまり苦労せずに突破しているようで、試してみるべき策がいくつか見つかったものの、同じ苦しみを味わっているものは少ないらしかった。

 第4日/8月10日
 2時頃、南側の窓を叩きつける雨で目が覚めた。風が建物が揺れている。6時、台風は高知県安芸市に上陸。こっちに向かっている。
 10時半、雨風が収まったので外出。教習所のコースは水浸し。道路には魚の死骸が転がっている。野ざらしの駐車場に置いていた自分の車が心配だったが、無傷で、安心した。
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↑台風に襲われた教習所
 17時、7コマ目の教習。今回は鋭角を徹底的にやった。2回の切り返しでなく、3回でいくことを提案された。これを受け入れることにした。隘路は左側進入が上手くいかない。タイミングが早いのだろうか。
 18時、8コマ目の教習。中型限定解除では難なくできた方向転換は後輪の位置の把握が難しく、縦列駐車は脱輪させてしまった。教官は遠慮がちに、まだ大型2種のレベルに達していない、普段クルマに乗っていないのでは、と図星な指摘をされてしまった。
 この時点で4コマつまり2日分遅れている。このまま順調にいっても卒業検定は帰宅予定の日曜日ギリギリに追い込まれた。
 合宿教習が予定通り消化できなかった場合に備えて、地元の自動車学校に編入したらどうなるか調べてみた。入学金だけで7万5千円もかかる。しかも合宿の返金はほとんどない。これなら延泊と交通費を払ってでも鳴門に通った方が安い。
 なんだか気分は落ち込み、ここに来たことを後悔しはじめた。大型を甘く見ていた自分が悪い。

 第5日/8月11日
 よく眠れた。しかし運転への不安からか元気がない。
 すっかり苦手意識が芽生えてしまい、9時からの9コマ目、11時からの10コマ目は散々だった。だんだん焦りだしてきた。そうするとよけいにミスするのだ。
 昼からクルマで1時間飛ばしたところにある鴨の湯へ行く。天井がテントになっている。観光客より地元客が多い。台風の水害のことが話題になっている。
 バスの車庫入れの練習のできるスマホアプリを探す。スクリーンタッチではリアルな操縦性が再現できないため、ゲームレベルにとどまっている。つまり適当なのはないのである。
 一番役に立ったのは、下の2D自動車シミュレーターである。ただしキーボードを使うのでスマホでは動作しない。
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↑2D自動車シミュレーター

 第6日/8月12日
 11時より11コマ目。この教官は前年普通二種免許の卒業検定を受けたときに、筆者を不合格にした人だ。そんな苦手意識があったので、あまり進歩しなかった。方向変換と縦列駐車。半クラッチを上手く使え、クラッチをあげるのが早すぎる、急ブレーキをするな、やたらと2速に落としてだらだら走るなと指摘された。練習しているうちに今やっていることはできるようになるだろうが、お客さんを乗せる2種免許では、それに加えてスムースな運転をする必要があると述べた。
 また普通免許からいきなり大型2種を取りに来た人は、だいたいが車幅感覚がつかめず、第一段階に時間がかかるという。これは慰めの事実だろうか。
 今回も復習項目として残ってしまったので、合宿予定最終日の卒業検定の可能性がなくなった。
 15時より12コマ目。もう予定より6コマ遅れている。方向転換を徹底的にやった。クルマをコーナーから1mくらいの位置に寄せ、バックする。コーナーが近づいたら、ハンドルを1回転させて後輪を縁石に近づけ、角を踏んだら一杯にハンドルを切ること。縦列駐車はまっすぐにする際、右側延長線が車庫の後ろ左角から1m外側を目指すこと、後輪が駐車スペースの道路側延長線に入ったら、ハンドルを右一杯に切ること。これと幅寄せ、切り返しを組み合わせれば、たぶん見極めは大丈夫だろうと、教官は復習項目を消してくれた。これでようやく前進できた。実に3日間のロスとなった。
 大型二種の教習内容については以下の動画が詳しい。リンク切れは御容赦の程を。


 第6日/8月13日
 12時より14コマ目。修了検定3コースで練習。今回の教官はいつも車検でお世話になっている自動車整備工場のアンチャンに似ている。名前も偶然にも同じだった。とても教え方が上手い。
 彼曰く、まずセカンドギアで引っ張りすぎて円滑な運転ができていない。ハンドルを固定すればカーブでギアチェンジしても減点はないので積極的にあげること。それと右折は基本3速、左折は2速かクラッチを踏んで減速すること。中央線踏みが2回あった。左側にできるだけ寄るつもりで。
 個人的にはクラッチの踏むポイントをつかめていない。普段はAT車しか乗っていないので、クラッチは無縁の生活をしている筆者のこと。このあたりは初心者と全く変わらず、これから技術を作っていくところだ。
 14時より15コマ目。今回も修了検定3コースを3回回った。中央線を1回踏み、隘路はかろうじて収まった。最初のハンドルを切るタイミングは良かったのだが、戻すタイミングが早すぎて、車体が曲がってしまった。その場合の修正技術が必要だ。いつも同じタイミングでハンドルを切れるとは限らないからだ。
 ともかく、大甘の判定で次の段階に進むことになった。

 第7日/8月14日
 14時より16コマ目。今回はシミュレーション。薄暗い部屋に1500万円はするというシミュレーター2台置いている。昨今の台風で雨漏りしていて、教官は片づけに忙しい。雪道と悪路をシミュレーションで体験。本来は複数人で行う教習なので、時間があまり、残った時間は教則本を読んで自習となった。
 宿舎に戻り、受付の女性と話をする。和歌山の有田に友達がいるらしい。フェリーで渡るのが楽で早いのだが、運賃が高い。なので高速道路を使うのだが、淡路島内のまたーりとして道路と阪神間の渋滞のギャップが激しすぎるといっていた。このままでは予定通り卒業できないというと、台風を言い訳にして会社に休みをお願いしたら、とお気楽な回答をしてくれた。
 16時より17コマ目の見極め。これは修了検定受けて合格する力量があるかどうか見極める課程だ。教官は海坊主のような禿頭だった。発進時、いきなり安全確認を怠った。「検定を受けるレベルではないですねえ」
 厳しい言葉をかけられる。S字カーブに入る前の減速が十分でない。「今ので10点減点!」。修了検定3コースを2回回り、修了検定の課題にはないが卒業検定に必要な縦列駐車と方向転換をやった。
 大型免許の修了検定は100点満点の60点で合格と緩やかだ。即中止になるような決定的なミス、安全確認と中央線を踏まないように気をつけてと忠告してくれた。

 第8日/8月15日
 さあ、修了検定に挑む。張り切っていたので8時半には教習所にいた。大型2種は筆者だけで、普通ATは合宿生らしい若い男女が2名。検定員は基本的に抽せんで選ばれるのだが、先入観をなくすために、見極めをした教官と、過去に検定を不合格にした教官は除外される。検定の説明は教習所所長が行う。「あなた方は『これなら検定は合格できる』ということで見極めを通ってきました。だから普段通り実力を発揮すれば検定は合格できます。ただ、まれに検定で落ちる方がいらっしゃいます。その場合はほとんど検定員がブレーキを踏むなど危険行為を犯した場合です。どうか自信を持って検定に挑んで下さい。
 ほとんど落ちないのなら安心だ。しかし筆者は前年、普通2種の卒業検定に落ちた経験がある。技術的に完璧とはいいがたい状態で、合格点が60点と低いのが望みだ。果たしてどんなものかと疑心暗気だった。
 外は雨が降ってきた。修了検定は3コース。運転免許の検定は不正防止のために、検定員の他に1人同乗する。大型2種は筆者だけなので、教習所の事務員が乗り込んだ。
 10時10分検定開始。運行前点検はやらなくてもよく、そのまま乗り込む。ミラーを触って調整するふりをする。緊張の中、無事に発進。しかし2度目の左折をしたところで、中央線を踏んでいるという理由で、ブレーキを踏まれた。これは検定中止を意味する。検定が始まってから1分も経過していない。この修了検定にはS字や隘路、坂道発進、路端停止などの課題があるのだが、そのいずれの課題もすることなく退場となった。思いもよらない結果で顔面蒼白となった。
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↑修了検定の顛末
 技術的はに左折は危なかったのは確かだ。しかしこんな短時間で終わるとは予想もしなかった。
 ロビーで結果の発表を待つ。不合格はわかっているが、次の補修講習を予約する必要があるからだ。
 宿舎に戻るとしばらく脱力した。実際にバスに乗って練習できないから、心の準備をしておきながら、この結果だからトラウマになりそうで、またこんな面倒なことになるなら合宿免許なんてやめればよかった。その費用をつぎ込んで海外旅行に行けばよかったなどと思いはじめた。
 14時半、早い目に教習所に行き、一時帰宅について相談した。次の修了検定は2日後の日曜日で、仮に合格しても2段階の1コマ目を消化できるだけだ。月曜日には会社に戻らねばならない。ここまでの教習料金を払い戻して、地元の自動車学校に転校するという手もあるのだが、入学金だけでも約5万円必要で、合宿料金自体割安に設定されているので、正規料金で控除されると、ほとんど残金はない。この鳴門に通う形になっても、一時帰宅した方が安くなることが判明した。1泊3食付きで8400円の宿舎代は別途必要だ。
 15時、補講開始。日曜日に予定される2コースを重点的に練習した。いきなり左折で中央線を踏んだ。踏まないようにするには、軽くハンドルを切って、縁石に近づけていき、コーナーに来たら、一気にハンドルを切ること。ハンドルを戻すのが速すぎると、中央線を踏む羽目になる。右折時は車体の左前を外へ外へ持っていくこと。そうしないと中央線を踏んでしまう。
 もう一回補講を受けたいぐらいだが、それはできないことになっている。
 夜、近くの焼鳥屋で一杯。合格のお祝いのはずが残念会となってしまった。一人でカウンターで飲み、捲土重来を誓った。

 第9日/8月16日
 この日は講習がなく、一日自由行動だ。クルマに乗ってきてるので、観光することにした。それも遠くへ。金比羅さんと祖谷温泉をめざすことにした。金比羅さんは特に船乗りの信仰が厚い。別に船乗りでなくても、1400段もの石段を登った先にある社からの眺めは有名で、香川県を代表する観光名所だ。筆者は一度行ったことがあるのだが、御神印をもらっていないので、もう一度行くことにした。
 祖谷温泉は個人経営のケーブルカーで川べりの露天温泉に降りるという、日本でも唯一の温泉である。温泉マニア、乗り物マニアの筆者としては見逃せないスポットだ。
 こんなところに行けるのは修了検定に落ちたおかげだ。まさに傷心旅行となったわけだ。
 本題と外れるので、簡単に。
 まずは金比羅宮。駐車場の料金は神社に一番近いところが700円で1500円のおみやげ購入で無料。少し離れた古道具屋がやっている駐車場に停めた。一日300円。
 1400段の石段を登って金比羅さんに参る。夏場のことに女の人の短いスカートからパンツが見えそうで目のやり場に困った。
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↑こんぴらさん
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↑珍しい月毛の馬
 さぬきうどんの昼食後、弘法大師ゆかりの善通寺へ。四国88カ所の名刹とはいえ、金比羅さんより参拝者が少ない。
 次に祖谷温泉へ向かう。正確には祖谷温泉ホテルである。阿波池田からの道は険しく、舗装されているとはいえ、クルマの対向もできないような狭い道。しかし路線バスが通っているのに驚く。しかも人も住んでいないようなところにバス停がある。
 道は細いがホテルは立派だ。建物の高さはないが質が高そう。
 1500円で河原の露天風呂と展望浴場が入れる。
 早速ケーブルカーで降りる。ケーブルカーはほとんど45度のエレベーターである。発進ボタンは乗客が押すことになっている。
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↑自家製ケーブルカー
 外人客がいる。最近はインターネットの口コミが普及しているので、穴場のような変わったスポットに外国人が出没するようになった。
 川の流れは濁流となっている。すごい迫力だ。露天風呂は源泉掛け流し。39度と湯温が低い。しかし気泡が泡立つ炭酸泉で肌がすべすべになりそうだ。すばらしい泉質。
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↑露天風呂の脇の濁流
 展望風呂はその名に反して展望はよくない。身体を洗うための風呂である。ケーブルカーの乗客からは一瞬だが丸見えとなる。
 あとはもう帰るだけだ。19時頃には宿舎に戻った。気分転換としては完璧だ。
 明日の修了検定のことは全く考えていない。考えても無駄だからだ。
 さて、2度目の修了検定の結果はどうなったのか。

大型二種免許取得記~中篇~

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