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朝日杯FSと阪神JFを同日開催、阪神カップは2歳上G1に [競馬]

 2014年度より、2歳G1路線に大きな変更がなされることが明確になった。
 まず、これまで中山1600mで行われていた朝日杯FSが阪神1600mに開催地が変更された。そしてこれまで阪神2000mで行われていたラジオNIKKEI2歳Sが中山2000mに移り、名称もホープフルSに変更される。グレードは現状G3だが、G2に格上げを申請中で、さらにG1への格上げも視野に入れるとしている。つまり、2歳G1は牝馬限定の阪神ジュベナイルフィリーズ、1600mの朝日杯フューチュリティステークス、2000mのホープフルステークスの3本立てとなる。
 このような番組にするのは、もちろん注目度の高いG1競走を増やして売り上げを拡大したいというのがJRAの思惑であろう。ホープフルSを有馬記念と同日開催にしているのはその証左であろう。けれども一番の動機は、朝日杯が開催されていた中山1600mが欠陥コースであることだろう。
 中山の1600mはスタートをしてすぐに右カーブがある。それも一番ペースの速くなるところで90度以上の鋭角カーブで、フルゲートを16頭に制限しているにも関わらず、外枠は不利となる。また3コーナーから4コーナーも緩やかな曲線で外を走る馬は大きく距離をロスすることになる。このため朝日杯は15番枠より外の馬が優勝した例はない。仕上がりが早く、小器用な馬が有利で、馬の実力が直接的に反映されないコースで、クラシックを狙う評判馬は2000mのラジオNIKKEI2歳Sに出走することが多くなってきた。それでも朝日杯の優勝馬がクラシックはともかく、短距離路線で活躍するようならば、朝日杯の価値も上がるのだが、近年活躍しているのはグランプリボスぐらいのもので、あとは早熟馬のために用意された勲章となっている。クラシック勝ち馬が目白押しの阪神JF優勝馬とあまりに対照的である。 そこでJRAは阪神JFが桜花賞と同じ阪神1600mで行われることから、皐月賞と同じ中山2000mで2歳G1を開催し、朝日杯は基本距離である1600mのG1としての存在価値を高めるために、枠順の不利の少ない阪神1600mで行うことにしたというわけだ。
 2歳G1番組としてはこれでいいだろう。けれども近年JRAの馬券の売り上げは低迷している。さらに魅力のある番組にしないと売り上げを伸ばすことはできない。3連単に重勝式、さらにネット投票拡大と、馬券の売り方でどうにかするにはもう限界だ。やはり、一般の注目を高めるのはG1競走を増やすのが効果的だ。特に12月は最大のライバル、プロ野球がシーズンオフであること、一般的な会社ではボーナスが支給されていることから、売り上げを伸ばすには好条件だ。
 2歳G1のホープフルSを売り上げ世界一で一般注目度の高い有馬記念の前走に開催するのは、大いに結構だ。テレビ中継にしても、3時からの1時間で何とか収まるだろう。かつてジャパンカップとジャパンカップダートを同一開催で行ったことがあったが、売り上げは大幅増を記録した。
 まず第一の提案は、これと同様に朝日杯FSと阪神JFを同日開催するのである。同じコースで同じ1600mであれば、牝馬が朝日杯FSに出走することはまずあり得ない。朝日杯に関しては、有力馬がホープフルSに向かうことから出走馬が手薄になるおそれがあるから、せん馬の出走も認めるべきだ。もちろん外国馬も歓迎だ。同一開催で2歳G1の注目度が増し、売り上げが増えるのは間違いない。
 同日開催すると、12月に1週だけG1の開催のない日曜日が生じてしまう。人気のない中山大障害にその役を務めることは無理だ。そこで阪神1400mのG2で開催している阪神カップをG1に昇格させる。もともと阪神カップはG1にするつもりで新設された。G2とはいえ斤量も定量で賞金も6500万円とG1並みだ。短距離界の有力馬は香港に遠征することから定例化していることから、スプリンターズSやマイルチャンピオンシップに比べるとやや出走馬は格落ちになるが、それでも国内短距離界の重要なレースであることに変わりはなく、優勝馬はG1勝ち馬が名を連ねている。1200mと1600mのどちらの得意な馬を集めることができるのも特徴だ。
 ただ今のままの阪神カップは短距離界の国内居残り組の残念会という感じであまり魅力がない。賞金は1億円にするのは当然として、さらに阪神カップに2歳馬の出走を認めるのである。現状の2歳馬はそれ以上の馬齢の馬に混ざっての出走は認められていない。しかしかつてアグネスワールドが勝ったフランスのアベイ・ド・ロンシャン賞などは2歳上のG1だ。実際問題として、2歳馬は限定の朝日杯をめざし、わずかな賞金の違いで阪神カップに挑戦する馬が多くいるとは思えない。しかし、2歳馬で1400mまでは持つけれども、1600mになると急に走らなく馬は結構いる。そんな馬が古馬相手に挑戦状を叩きつければ、盛り上がることは間違いない。斤量差は6キロを設定する。つまり2歳牡馬は52キロ、牝馬は51キロ、3歳以上は牡馬は58キロ、牝馬は56キロとなる。開催は有馬記念の前週がいいだろう。
 12月は4週で6つのG1競走が開催されることになる。単純に5割増しとはいかないだろうが、3割増しは見込めそうだ。
2014年1月26日筆

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