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2012マリーンズ自力優勝消滅 [野球]

 自力優勝が消滅した球団が優勝した例は、シーズンの最終盤を除けば、おそらくないだろう。つまりマリーンズは最後通牒を突きつけられたといえよう。
 とにかく後半戦は全てにおいて精彩を欠いた。投手陣を見ると、球宴前の唐川離脱から始まって、先発投手要員がことごとく消えた。残ったエース成瀬も重圧からか勝ち星を伸ばせなかった。救援陣も抑えを任されていた内が故障し、ルーキー益田の負担が増大し、結果として彼も疲労から打ち込まれることが多くなった。
 もともと手薄だった攻撃陣は、一時は打率首位となった角中がフルシーズンが初めてということもあって成績が下降線。ホワイトセルの復帰、新人鈴木大地の台頭といった明るい話題があったものの、長打力不足は相変わらずで、残塁の山を築くこととなった。規定打席到達者で3割打者が誰もおらず、チーム本塁打王が根元と井口でそれぞれ9本以下とあっては、むしろ首位にいたのが不思議に思えるほどだ。
 主将に指名された今江は開幕前には適任かと思われたが、自身の成績低迷でチームを引っ張ることができず、ジャイアンツからFAでマリーンズに復帰するという「熱い思い」を見せたサブローも同様だった。
 西村監督も契約最終年であり、当然この醜態の責任を取らざるを得ず、来季の契約更新はないと思われる。そうなるとコーチ陣も大幅入替となり、チームの勝利よりも、自分の身の振り方を考えねばならない。こうなってくると、チームが一丸となって戦う雰囲気になろうはずもなく、Aクラス入りも厳しいと思われる。退任確実な西村監督は、今までお世話になったロッテ球団の恩に報いるためにも、次の世代の若手を育てることが残り試合で重要になってくるだろう。
 西村監督の責任は、チームの成績だけではない。観客動員数が減っているという厳しい現実だ。私の目からしても、フロントの営業努力は例年通りだったと思う。昨年は東日本大震災の影響で平日デーゲームが多く、チームが低迷していたから、観客が少なかったのは理解できる。しかし今年は首位争いをしながら、天候も安定していたにもかかわらず、とりわけ少なかったかった昨年よりも観客動員を伸ばすことができなかった。つまり西村監督の野球に魅力を感じていないということだ。付け加えておくと、私のようなファンは黙っていても球場に行く。日頃野球を見ない人をどれだけ内野席に集めることができるかが勝負なのである。
 そうなってくると、次の監督は内部昇格ではダメという判断になるかもしれない。しかし何しろシブチン球団のことだから、給料の安さが魅力で高橋慶彦監督というのはあり得る。OBで客を呼べそうなのは初芝氏か黒木氏だろう。両者ともコーチ経験はない。しかし日本にあってはコーチ経験があるからといって監督として成功するわけではない。ただしその監督の場合、優秀かつ経験豊富なヘッドコーチが必要だ。あるいは西武黄金時代を支えた伊東勤氏を招聘するのはどうか。性格が暗いので観客動員には結びつかないかもしれないが、彼が伝えるノウハウは貴重な財産となるだろう。マスコミを利用するのが巧みで、野球をよく知り、実績もある人となると、それは野村克也氏しかいないだろう。
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