ミニディスクはどうなる [音楽]
冬のボーナスが支給される時期がやってまいりました。それで最近よく聞かれるようになったのが、「iPodって何よ。子供が欲しがっているんだけど」という質問。私はそれを持っていないので、「音楽用携帯プレイヤー」としか答えられません。ただしiPodがブームになる以前からMP3プレイヤーは持っていて、まあ似たようなものなんだろうなと思っています。デザインはなかなかイカしてるとは思うけど、私自身は今さら欲しいとは思わないですけどね。
それはともかく、おかげですっかり影が薄くなっているのがミニディスク(MD)です。管理人は音楽を聴きながらジョギングするのを趣味としています。MDを使っていた頃は不満がありました。まずポータブルといえども重量が重いこと。それとジャージのポケットに入れたまま走ると、音飛びがすること。ステレオで80分しか(管理人は2時間以上走るときがある)収録できないため、やむえずモノラルで録音しなければならないこと、などでした。
そんな不満はMP3プレイヤーが見事に解決してくれました。音飛びはしないし、256MBならCD4枚分の曲が入るし、電池の持ちもいい上に、軽くてポケットに入ると実にありがたいものです。だから今はMP3プレイヤーは完全にジョギングの友となりました。そういう状況なのでポータブルMDプレイヤーは振動で酷使されたせいもあって、故障し、そのままスクラップとなりました。
ところが管理人はまだMDを使っています。それはクルマで聴くためです。クルマのCDプレイヤーというのは実に使いにくいです。まずCDの挿入口。パソコンや家庭用デッキのようにトレーが出るタイプではなく、ディスク自身を本体に吸い込ませます。ディスクの両端を持って慎重に挿入しないと、記録面に指紋が付いて音飛びの原因となってしまいます。ちなみにこれはDVDでは特に致命傷となります。それにディスク駆動部分の高さに余裕がないせいか、レーベルにシールを貼ったCDメディアでは読み込めずエラーが出てしまいます。またCDメディアをクルマを走らせながら交換するのは至難で、信号待ちの時に換えるにしてもちょっと難しいです。
その点MDは楽です。もともとクルマで聴くことを前提として設計されているだけあって、ディスクはケースの中に収まっていて指紋が付くこともないし、少々手荒に扱っても大丈夫です。それはカセットでも同じですが、サイズも小さく邪魔にならないし、CDのような飛び越し選曲も可能です。信号待ちどころが高速運転中でもメディアの交換が不可能ではありません。カセットとCDのいいところを取り入れたメディアといえるでしょう。
けれどもMP3の普及はMDの普及を足踏みさせました。CDカーステレオでMP3ファイルを再生できるのが増え、CD一枚あたりの収録時間が飛躍的に高まり、メディアの交換回数を激減させました。またMDに録音するにはMDデッキという特別なハードウェアが必要なのに対して、MP3ファイルを作成するにはパソコンと、CDを焼くためのCD-Rドライブだけでできます。今日のパソコンの普及率を考えれば、MP3が優勢なのは当然といえます。それにMDの特徴であった曲名表示もCD-TEXTの実現により、優位ではなくなってしまいました。
これではMDが衰退していくのは仕方がないといえましょう。それでも管理人はMDを支持します。それはクルマの中で聴くには最適のメディアだからです。たしかにMP3はCDへの収録時間は長いですが、クルマの運転するときは、その時に相応しい曲というのがあります。管理人はその点には拘っていて、先日のクリスマスソングのようなテーマMDを数多く作っております。運転前、あるいは運転中、どの音楽を聴こうかと悩むのはとても楽しいことです。その楽しみが半減する上に、取り扱いも面倒なCDには乗り替える気はありません。
MDが衰微していくのは避けられないでしょうが、各メーカーにはカーオーディオ用としては簡単に製造販売をやめることがないよう、お願いしたいです。
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